2025-12-20

土曜日、霜の朝の散歩

土曜日。今朝は霜が降りていました。冬至を間近に控え、一年で最も光の短い季節です。

霜の降りた朝の静けさには、独特の透明感があります。足元で薄氷が割れる音のほかは、何も聞こえない。散歩の間じゅう、この透明感を何かの作品に取り込めないかと考えていました。

帰り着いてからの儀式も、冬は格別です。かじかんだ手で湯を沸かし、HARIO V60PRで一杯だけ淹れる。何十年も形の変わらない、白い磁器の円錐です。ゆっくり注ぐ数分間は、散歩で拾ってきた透明感を逃さぬよう、頭の中で反芻する時間でもあります。

寒さは思考を鈍らせると同時に、研ぎ澄ませもします。今日のような朝は、後者の効果を強く感じます。湯気の向こうで、冬の曲の輪郭が一つ、決まりました。

ABI伯爵

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