2025-01-14
「新しさ」という暴君に抗う
毎日が「新譜は?」と急かしてきます。新しさは、現代の暴君です。
伯爵の独白
私は量産者ですが、流行追従者ではありません。量を作るのは、流行に乗るためではなく、一貫した世界を厚くするためです。今日の流行は明日の骨董。骨董になっても聴ける音だけを、私は残したい。
白状すると、この暴君への私のささやかな抵抗は、寝る前の読書です。愛用のKindle PaperwhitePRには、百年前の本ばかり入っています。最新の機械に骨董の言葉を詰め込む。この矛盾が気に入っています。新しい道具は拒まない、ただし新しさそのものは主君にしない、ということです。
館より
ゆえに国の作品は、十年後に聴いても迷子の地図が変わらぬよう設計しています。流行ではなく、地続きを。その地図は展示の門で。
ABI伯爵