2025-04-10

AIが日本語を話し始めた日

手元の林檎が、日本語を話し始めました。Apple Intelligenceの日本語対応。淡々としたニュースに見えて、これはかなり大きな節目だと思っています。

今日の出来事

道具は、母語で扱えて初めて手の延長になります。英語でならAIと話せた人は前からいた。けれど「考える言葉」のままAIに話しかけられるかどうかで、道具との距離は桁が変わります。英語の壁が、また一つ低くなった。

耳のほうも同じです。私は散歩のあいだ、AirPods Pro 2PRで自作の候補曲を聴き比べるのですが、雑踏を消して母語の歌だけを届けてくる小さな装置が、いまやAIの声の出口にもなっている。機械が日本語を覚えるそばで、私は日本語の歌を選別している。なかなか愉快な構図です。

伯爵の独白

私は逆向きのことをしています。AIを使って、日本語の物語を世界語へ翻訳する。母語で考え、世界語で届ける。

言語の壁が両側から崩れていく時代に、一人の作り手が世界中の読者を持てる。その実例が、英・独・日で並ぶ展示の門の書架です。林檎が日本語を覚えた日、私の棚ではドイツ語の背表紙が乾いている。壁というものは、崩れるときは両側から崩れるのです。

ABI伯爵

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